2008-06-28

ヴラトコヴィッチ、公開講座&ミニコンサート



2008年6月26日
かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール
主催:日本ホルン協会、共催:かつしかシンフォニーヒルズ

公開講座
R.シュトラウス ホルン協奏曲第1番
ホルン:根本めぐみ(東京芸大1年) ピアノ:遠藤直子

R.シューマン アダージョとアレグロ
ホルン:松坂隼(読響団員) ピアノ:居福健太郎

ミニコンサート
ホルン:ラドヴァン ヴラトコヴィッチ ピアノ:児嶋一江
P.デュカ:ヴィラネル
J.ラインベルガー:ホルンソナタ
アンコール
メシアン:「峡谷から星たちへ」より第6曲「恒星の呼び声」

日本橋から約40分の京成青砥駅、なれない電車でよくわからず押上行きに電車に乗ってしまい、押上で特急に乗り換えると超満員。今回はコンサートを聴きに行くだけだが、こんな電車で通勤したくないと思った。

会場に着くとそこにはすごい光景が。
N響の樋口さんが受付に立っているし、有馬さんや水野さん、吉永さん、田場さん、世川さん、福川君、・・・・、日本中のホルン吹きが集まってしまった、と言う光景である。そしてその生徒さん達を含み、多くの学生たち、聴衆は完全に二極分化していた。

最初に樋口さんが挨拶に立ち、今回のコンサートの趣旨を述べたあと、会場にいる全員で数日前にご逝去された元N響の千葉馨さんのために黙祷を献げご冥福をお祈りした。

公開講座最初の根本さんは、日本ホルン協会のソロコンクール(クラス別)で1位になったという。第1楽章を美しく伸びやかな音でロマンチックに演奏した。ヴラトコヴィッチは絶賛。ヴラトコヴィッチはR.シュトラウスの生い立ちと父の影響を丁寧に説明し、この曲の背景を理解させてくれた。

それから、彼女がF管を多用しているのを見て、F管の重要性を説いた。ダブルホルンではアーティキュレーションを含めていろんなF管の使い方ができるし、アメリカでは真ん中のCから下はF管で吹く、ドイツではCから下でもかなりB管を使うなど国によって使い方は様々だが、息の支えが必要なF管の吹き方は、ダブルホルンの吹き方には重要で、常にその吹き方をベースにしなければならないと強調した。

曲にはいると、まず、手書きの楽譜には冒頭にenergicoだけでなくrecitativoとも書かれていることを紹介した。だから、拍にとらわれずに呼びかけるように自由に、しかしオーケストラに続く最後の2つの2分音符はテンポどうりに、と言うわけだ。これは勉強になった。

彼女はそのアドバイスを的確にこなしていく。途中、ピアノで音色を少し暗く変えるように要求があった。ヴラトコヴィッチはいくつかの方法があるという。音程に影響が出ない範囲でベルに手をかぶせる、口の中を広げて舌を後ろに持って行く、などだそうだ。今度一度やってみよう。

また、ピアノで柔らかく分散和音を駆け上がるフレーズの吹き方では、息をたっぷりと使うためにマウスピースだけで練習する方法を提示してくれた。自分にできるかどうか解らないが今度やってみよう。あと、3連符の続くフレーズ。クラリネットやファゴットも一緒に演奏していることを認識して、テンポは速くならずに正確に、しかも音を立ててはっきりと強調して演奏することを要求した。

アダージョとアレグロを演奏した根本君は、美しい音だが小さなダイナミクスであまり抑揚がなくアダージョを演奏した。あまり面白くなかった。ヴラトコヴィッチはバルブホルンの歴史に簡単にふれた上で、シューマンンのロマン的な音楽について丁寧に説明した。この音楽の持つ感情を音にして会場のお客さんに伝えなければならないのだ、と。

ヴラトコヴィッチの演奏は素晴らしかった。ヴィラネルとラインベルガーのホルンソナタは、ホルンのソロの曲ではポピュラーで、学生も試験の曲として良く演奏する。そのお手本を示す意味もあったのだろう。ヴィラネルの最初はナチュラルではなく、全てヴァルブを使って演奏した。やはりこの方が美しい。デュカは試験曲としてナチュラルを指定したんだろう。ラインベルガーは、以前吉永さんの演奏を聴いて良い曲だと思ったが、ヴラトコヴィッチのダイナミックでしかもロマンティックで雄大な曲想には、ずっと引き込まれてしまった。

アンコールは、昨夜、東京文化での曲と同じメシアンの「渓谷から星へ」であった。しかし、昨日のとは、何が違うのか解らなかったが、少し印象が異なり親しみやすく聞こえた。自分が曲を覚えたからなのか、ヴラトコヴィッチが公開講座の中で言っていたが、演奏する場所によって吹き方が違うからなのか。

2日間のヴラトコヴィッチの追っかけだった。妻はその前日に阿部麿くんのコンサートに行っているのでホルン3連チャンだった。

2008-06-27

6503三菱電機、通信機製作所もがんばっているようだった。



三菱電機(株)は、2008年6月27日、丸の内にある東京ビル4階の本社会議室で株主総会を開催した。300名以上は入るだろうという大きな会議室で、普段は仕切って使っているのだろう。

開会前には前方スクリーンで、国内と海外で放映しているテレビCMを映していた。定刻の10:00に下村社長が開会を宣言。席は7割方埋まっていた。株主総会ピーク日なので出席者が少ないのだろうか。

定足数の確認と監査報告のあと、事業報告があったのだが、全てビデオで事業報告書を図式化したものを映し、ナレーションは事業報告書を読み上げるだけ。対処すべき課題になって初めて下村社長が説明した。
その後、北海道支社での公取委立ち入り検査にかかるお詫びと再発防止策の徹底を図るというコメントで、全役員が頭を下げた。

株主の質問は、新任取締役候補の予定業務、配当性向、今期の業績見通し、個別取締役の報酬の開示、株主優待、よくわからなかったがコンプライアンスの問題について、など5件。多くは下村社長ではなく担当の取締役が答弁した。木で鼻をくくったような答弁だったが、株主優待については、他社にはなく明確な回答だった。株主還元は、まず第一に配当、次に企業価値の向上で、株主間の不公平に当たる株主優待は行わない、という。これが正解だろう。記念品もなかった。

議案は、取締役12名選任の件のみ。11:00には終わってしまった。
終了後、別室で製品の展示・紹介を行うという。せっかくだから父親が勤務していた通信機製作所の製品を紹介してもらおうと思って、案内担当者に聞いてみた。テレビや洗濯機は、現物が展示してあるが、他は、パネル表示だけ。

通信機製作所の製品はレーザー測定装置?のパネルを紹介してくれた。他にもいろいろあるけれども、こういう形で紹介できるものは少ないと言うことで、製品名などを聞いてもよくわからなかったが、三菱電機のコア事業のひとつとして収益を上げているとのことだ。

富士山測候所のレーダーや秋吉台の衛星通信アンテナなど、私が子供の時(40年近く前か?)に父から聞いた話をすると、喜んで話を聞いてくれ、そのころの伝統や技術はまだ伝承されていると胸を張っていた。明日、父に会いに行くので(解らないだろうけれども)報告することにしよう。

2008-06-26

3402東レ、炭素繊維と環境が今後の原動力に。


東レ(株)は、2008年6月26日に東京国際フォーラム ホールCで株主総会を開催した。世界でトップシェアの炭素繊維複合材料の用途拡大と、世界第4位の水処理関連事業の拡大を原動力にして、ROA(総資産営業利益率)を8%、ROE11%を目標にすると説明した。株主からの質問の中でボーイング社の納入延期についてはすでに織り込んでいると答えた。

心配していた雨は降り出すこともなく、東京国際フォーラムに到着、東レの株主総会の案内と並んでホールAでのみずほFGの株主総会も案内していた。サブプライム損失など問題をいくつか抱えたみずほFGの株主総会はどんな風だろうと、その方向に向かう出席者らしい人たちを目で追いながら、時間の迫ったホールCに向かった。

10:00の開始時点で1階席は満席で、2階席に座ることになった。他の株主総会と異なるのは、壇上の席にパソコンが置いていないことだ。これまで見たところはどこも株主総会システムを活用していた。しかし、ここのテーブルの上は紙の資料だけだった。
事業報告は柳原社長が説明した。スライドを使って見やすさを工夫していたが、内容は、総会資料を読み上げるだけだ。いっそのこと全てスライドとナレーションで機械的に報告する方が聞きやすかったのではと思う。ここまででわずか30分だ。これだけたくさんの事業を行っているにしては、ずいぶん簡単にしたものだ。

株主からの質問は、まず、誰もが業績への影響を気にしているボーイング社の納入延期問題だ。柳原社長は、ボーイング社とのコミュニケーションは充分で、ある程度予算には織り込み済み、大きくぶれることはないと答えた。しかし、納入延期だけでなく、航空機需要の減退にまでつながらなければいいが、と心配は残る。

次の質問は、株主還元に関するもの。前日のコマツの株主総会での質問と全く同じ。たまたま同じ株主か、総会屋グループみたいな組織がアピールのためにやっているのか。
配当は同業他社と較べても少ないが、一時的に配当を増やすわけにはいかないだろうから、自社株買いをやって株主に還元しろ、その方がROE向上にも寄与する、資金需要にはデット・ファイナンスで対応しろ、というもの。
コーポレートファイナンスの入門編をなぞったような質問だ。東レの持つキャッシュは運転資金で何十日分にしかすぎないと財務担当役員は説明したが、せっかくキャッシュフロー計算書が掲載されているのだから、充分に分析してから発言したらどうだろうか。財務構造をどう強化していくか、経営者も明確に答えて欲しかった。

株主からの質問は全部で13件ぐらいだったか。配当金など株主還元に関わる質問も何件かあった。なかでもあきれたのは、コーヒーぐらい出したらどうか、懇親会で昼飯を食わせろ、毎年代わり映えのしない記念品ではなくもっと良いものをくれ、株主優待を導入しろ、というもの。経営者からいろんな話が聞ける充実した懇親会ならともかく、一部の個人の少数株主を優遇するような株主還元は、市場にとって迷惑な話だ。投資信託を買っているし年金も運用されている。小売業や消費財メーカーなどであれば少しは良いだろうが、いい加減にやめて欲しい。

あと、感じたこと。昨日コマツの株主総会で感じたことと逆だ。すでに東レは世界を相手にビジネスをしている。繊維だけでなくハイテク素材産業になっている。にもかかわらず比較したり参考にしたりするのは、国内の繊維産業の企業。なぜ、株主の質問や経営者の説明の中でデュポンや3M、Hexcel、・・・が競合として表れてこないのだろう。今後、アジアや中東を初めとして世界中を市場としてビジネスを行うことをさんざん説明し、それを収益源にしていくことが期待されている。何か、違和感を感じた。

その後、議案5件を採決して、あっさりと終了。なにか、あまり内容のない株主総会だった。

株価は下がっているが、当面、hold。

2008-06-25

ヴラトコヴィチ、ペンデレツキのホルン協奏曲を日本初演



2008年6月25日(水)東京文化会館
指揮 クシシトフ・ペンデレツキ
ホルン ラドヴァン・ヴラトコヴィチ
管弦楽:東京都交響楽団
第665回定期演奏会Aシリーズ

ペンデレツキ 弦楽のための小交響曲
ペンデレツキ ホルンと管弦楽のための協奏曲「ヴィンターライゼ(冬の旅)」
(アンコール)メシアン:「峡谷から星たちへ」より第6曲「恒星の呼び声」
メンデルスゾーン 交響曲第3番「スコットランド」

先月のシューマンの4本のホルンのためのコンチェルトシュトゥク(芸劇)を聴きに行って、また、都響を聴きに来てしまった。ヴラトコヴィッチだもん。明日は公開講座&ミニコンサートatかつしかだ。

一曲目、弦楽のための小交響曲は、ふうんというよくわからなかった。聴きやすかったのか2楽章ではうとうとしてしまった。でも、ホルン協奏曲は、楽しかった。ヴラトコヴィッチだからと言うのもあるかもしれないが、ロマンチックで陰影のはっきりした、でも優しい感情の曲。そのうちCDがでないものか。

アンコール。
最初にヴラトコヴィッチが、元N響のホルン奏者で数日前にご逝去された千葉馨氏に献げると挨拶して、演奏された。曲はメシアン。どこかで聴いたことのある気がしたが良く覚えていない。でも、ホルンの演奏技術と演奏効果を最大限に生かした、あるいは全てを駆使したような曲で、楽しかった。

そしてスコットランド。ペンデレツキの解釈なのか都響の演奏の特徴なのか、いままでこの曲の暗く鈍重な曲のイメージを持っていたのだが、イメージが全く違う。構成感がはっきりして、わかりやすい。明るく明快なリズム。それでいてロマンチック。(行ったことはないが)6月のスコットランドはこんな感じなのか、と想像できるようだ。



2008-06-24

6301コマツ、6期連続の増収増益

絶好調の業績をあげる(株)コマツは、6月24日に都内赤坂の本社近くのANAインターコンチネンタルホテル東京で、株主総会を開催した。

OB社員も多く参加している様子で、「ご無沙汰しています、」「お宅の息子さんは今どこの部署ですか?」、・・・、そこここでミニ同窓会のように挨拶を交わす様子が心温まる光景であった。こういう会社は良いなあ。

受付では早速記念品をくれた。ヤンキースの松井選手のサイン入りのあおだもの木を使ったボールペン。良いセンスだ。中学で野球をやっている甥っ子にあげたら喜ん でくれるかもしれない。そして、始まる前のステージでは、松井選手を登用したCMのメイキング映像が上映されている。ディレクターの要求に応えて何度も ポーズを取る松井選手の姿に好感を持った。
努力と誠実、松井選手の人柄とその実績をコマツにだぶらせる、良いイメージ戦略だ。

10:00定刻に株主総会は開始した。しかし、後ろの方の席では、まだ、多くの来場者が席に案内され、まだ着席していない。案内の声が響く。第二会場第三会場が用意されていると言うが、その中で、「定刻ですので、・・・」と野路社長は開会を宣言してしまった。強い違和感を感じた。

定足数の確認と監査報告に続いて、事業報告があった。過去最高の、しかも6期連続の増収増益だ。絶好調と言っても良いだろう。逆にピークはいつ来るのだろう と心配になる。中国、その他地域、欧州が牽引し、北米は落ち込んだと言うが、まだまだ需要は続くので、伸び率が下がることはあっても、まだ持続するのだろ う。

しかし、説明を聞いていると、これはどこの会社だろうと思う。世界を相手にビジネスをしているのだ。日本は単にその一つにすぎない。比較するのもキャ タピラーやVolvoだ。全て野路社長が説明したが、スライドを効果的に使ってわかりやすかった。
今期の業績予想についても、明確に説明した。決算短信と 同じ内容だったと思うが、原材料費の高騰などの影響で売上高営業利益率は若干下がるが、増収増益は、まだ続く。

株主からの最初の質問には驚いた。株主還元姿勢についての質問だ。配当を上げるのが難しければ、豊富なキャッシュを持っているのだから自社株買いをやれ、資金需要が生じたらデット・ファイナンスをやれ、その方がROE向上にも寄与する、と言う。コーポレートファイナンスの入門編を引っ張り出して勉強したのだろう。これでは単なる個人アクティビストだ。

キャッシュフロー計算書を見てもこれだけ資金需要の大きい企業だ。需要が増加し成長が続いている 時期にキャッシュをはき出したら機動的な事業運営ができなくなる。機会損失につながるのだ。それでなくでも原材料の高騰が予想される中で、事業継続に支障をきたす恐れも出てくる。 配当を減らしてでも、内部留保を高め、企業価値の向上を図ってくれ、と言うような議論はできないものか。

質問は最初のものを含めて8件程度だったか。経営の国際化への対応、ロシアリスクの回避策、キャタピラとの競合の状況、BRICs以外の新興国での市場シェ ア、ストックオプションの行使状況、CO2削減・環境への対応、無人の鉱山機械の普及度、など興味深い質問が多く、勉強になった。野路社長からの回答も、 あらかじめ準備したスライドを適切に使い、わかりやすく説明された。

無人の鉱山機械には驚い た。チリの銅鉱山では露天掘りの深さ700メートルの巨大な穴から、300t積みの何10台もの巨大無人ダンプトラックが、運び上げてくるそうだ。労働環 境が悪いので無人にせざるを得ないというが、GPSで自立的に制御して運転されているという。すでにオーストラリアのリオ・ティント等でも導入が決まって いるそうだ。

結局、12:00頃に終了。出席者が多いので、混乱のないように順番に退室を 案内される。懇親会があるという。聞いてみたいこともあるので寄ってみようかと思ったが、ロビーや他の宴会場にビュッフェが用意されているだけ、たくさん の人が群がって食べている。懇親会と言っても経営者と懇談できるのではないらしい。狭いところでひとりで食べる気もなかったので、そのまま帰ることにし た。単に、昼だから飯でも食っていって下さい、と言うような懇親会はいらない。

当面、hold、下押したらbuy。

2008-06-20

4523エーザイはMGI買収でガン治療薬分野に大きく舵を切った

大型M&Aは打ち止め、2011年には売上高1兆円、2016年には1.5兆円を目指す。

エーザイ(株)は、2008年6月20日、株主総会を開催した。

今 後、日米で市場の拡大が見込めるガン治療薬のMGIを買収したことで、ガン治療薬へ大きく舵を切り、大きな収益源のアリセプトやパリエットの特許期限切れ による売上減少をカバーしたうえで、2011年の売上高は2007年比2000億円増の1兆円、配当140円、2016年には売上高1.5兆円、配当金 210円を目指す。MGIのガン治療関連薬の豊富なパイプライン(新薬候補)が収益源になるという。

IRに熱心な会社、本当に株主を大切にしてくれていると感じる
5 月下旬早々に株主総会の招集通知が送られてきた。それはなんとB5版2色刷240ページの大作。昨年にも増して内容が充実している。取締役候補者の写真入 りの一人1ページのプロフィールから始まって、図表入りで出来るだけ詳しく、わかりやすく伝えようと言う意志が伝わってくる。企業集団の現況と題された業 績の概要および経営方針は、他社では1~2ページぐらいで曖昧に書いているところが多いが、60ページ以上を割いている。これだけ書いてあれば、株主総会 で聞くことはないのではないかと思うぐらいである。4000億円でのMGIの買収によりキャッシュの創出力がどうなるかが知りたいポイントであるが、 キャッシュインカムという考え方を使ってわかりやすく説明してある。心配はなさそうだ。

1000人以上の株主を集めた巨大株主総会
今年初めて本社以外の場所で株主総会を行うそうだ。水道橋駅の改札を出たところから案内スタッフが立ち、声を掛けてくれる。徒歩数分のJCBホールというと ころで開催される。ホールの前では、なぜ私がスモーカーだとわかったのかわからないが、中に入るとたばこが吸えないと案内された。しかたなく敷地内の喫煙 所でたばこを吸った。関係ないがそこには驚きの風景があった。数百人のおばさんがプリズムホールの前で並んでいるのだ。聞いてみるとシャネルのバーゲンだ ということだ。どこが不景気なんだろう。 会場はコンサートホールのようなところで地下3階ま で降りていくアリーナ席と3段のバルコニー席があり、随所に案内スタッフがにこやかに迎えてくれ案内してくれる。1000人以上は入っているだろう。年配 の男性が多いが、年配の女性も結構いる。ここ2年で個人株主数が2倍に増えたと言うことだから、高値で買った人が半分ぐらいいるのかもしれないなあと思い ながら、会場を見渡してしまった。

スライドを使ったわかりやすい事業報告と経営方針の説明
10:00 開始であるが、取締役の着席時に一人ずつ紹介され、立礼に対し拍手で迎えられた。これは良い、株主は経営者を信頼しているのだと思った。定足数の確認と監 査報告に続いて、内藤社長から事業報告と当面の経営方針について説明があった。既に配布されている資料の補足説明と言うことだが、スライドを使って約40 分のわかりやすい説明だった。しかし、そこでは、TDnetで公表した業績見通しや資料に書いてあったり既にメディアで報道されている以上の見通しを説明 された。

キャッシュインカムの3分の1を配当する方針に
要する に稼いだキャッシュの3分の1をMGI買収のための借入金の返済に、3分の1を設備投資と内部留保に、のこりの3分の1を配当に回すという。簡単に計算で きないが配当性向や純資産配当率はかなり高位に保たれることになる。ただし、キャッシュを稼ぎ続けられることが前提だが。おそらく、ここ数年は大丈夫だと 踏んでいるのだろう。

株主からの質問は、ざっと20件。ほとんどが好意的な質問。株価や配当に 関する強い要求は個人アクティビストのような株主の質問一件のみでほとんどなかった。後発薬への対応、次期大型新薬の可能性、日本市場での売上の見通し、 為替変動や原材料費高騰による収益へのインパクト、欧州事業の現状と展望、循環器系への取り組み、・・・・、みんな事業を良く理解していると感心した。

終 了後、出口で名札を返すと、おみやげをくれた。自社製品が入っているようだ。ドリンク剤とクリームとエコバッグ。私には必要がないが妻は使うかもしれない ので受け取った。また、天気が悪くなりそうなので、ご入り用でしたらどうぞとビニール傘を差し出されたが、持っているので不要、と受け取らなかった。来客 への気遣いだろう。患者や医療関係者への気遣いに通じるものがあるのだろう、うれしい気分になった。

当面は、Buy,強いBuy。

2008-06-19

石油や食料の高騰と生活防衛

 
ガソリンが高くなったなあ。170円である。カードで1リットル2円値引きも焼け石に水になった。小麦などを使った食品も値上げされている。「お菓子を作 ろうと思ったがバターが売っていない」と妻が怒る。少し問題は違うが、そのうち高値で売り出されるのだろう。石油や食料だけでなく輸入に頼る様々なものの 値上げがひかえているようである。値段が上がらないのは我々労働者の賃金ぐらいか。

我が家は妻 と二人の生活で、これまでもあまりガソリンも食品も消費していないので、今のところ生活が圧迫されるところまではいっていない。別のところで節約を考えな ければ、と思っている程度だ。しかし、車が必需品で、家族の多い家庭ではこれから大変だろう。また製品価格に転嫁できない企業にとっても収益の圧迫要因に なる。

ある消費財メーカーに勤めている40代の人から話を聞いた。小学生、中学生、高校生の3 人の子供と父母を含めて家族7人。主に送り迎えと買い物に車を使い、毎週給油するガソリン代は40%近く増えて月に数万円、駅までの一人ずつの送迎を時間 を調整して出来るだけまとめて送迎するようにしたという。おかげで早く家を出るようになり、家族の目があるのでいい加減な時間には帰れなくなったという。 家族全員で週に一度近所のスーパーでまとめて買い物、価格の安いプライベートブランドを買う機会が多くなったという。そして、他の支出を抑えるために真っ 先に削ったのは週に一度のファミリーレストランでの外食。「お母さん休め」のつもりだったがお母さん自ら始めた。その他、たくさんの改善や工夫があるらし い。ただ、これまでエコロジーや節約術で言われていたが、単に実行していなかっただけと言うことらしい。

こ れだけの工夫をしても支出は明らかに増えているという。今までのデフレの時代はどこに行ったのか。物価が上がると賃金も上がらなければ国民生活が悪化す る。しかし、消費財メーカーでは原材料費や運送費などのコストアップを価格に転嫁できず、収益は減少を続けているという。これでは給料も上がらない。消費 の減少が値上げができる産業以外の産業も直撃し、日本の経済成長はおぼつかなくなる。スタグフレーションだ。経済的格差が広がって社会がますます不安定に なるおそれもある。

同じようなことが起こったのが、私の高校時代の1970年代前半の第一次石油ショック。
ト イレットペーパーの価格高騰やテレビの深夜放送の中止などがあったことを覚えている。ものが高くなったことは母親が毎日のように嘆いていたし、車で通勤し ていた父親は一時的に電車通勤に切り替えていた。消費者物価指数が23%上昇し「狂乱物価」と呼ばれていたらしい。その後、第二次石油ショックを経て、よ うやく石油価格が下がり、省エネルギーや代替燃料の普及などをあわせて経済は平常に戻ったという。

「第三次石油ショック」と呼ばれた今回の場合はどうなるのだろう。石油と食料の価格バブルがはじけて、元に戻ってくれるのだろうか。私も、将来の老後の生活に心配が出てきた。

2008-06-18

たばこ税とタスポ騒ぎ

 
私は一日20本以上のたばこを吸うヘビースモーカー。最近たばこを吸える場所が少なくなったのでここ数年本数は減ってるが。
でも、たばこ税値上げで1箱1000円になってもかまわない。少しは吸う本数が減るかもしれないけど。惰性で何本も吸うのではなく、1本を大事に味わって吸うようになるだろう。
でも、タスポは当面使いません。自動販売機で買うのやめます。コンビニやたばこ屋さんで買います。タスポのおかげでコンビニはほくほくのようだ。

数年前にニューヨークに行ったとき、ホテルのスモーカー用のバーで「日本はスモーカーにとってパラダイスですね、でも街の中で吸うと罰金を取られるようになったら大変だね」とバーテンダーに同情された。東京都千代田区で路上禁煙条例が発表された時期で、アメリカのメディアでも大きく取り上げられたようだ。ニューヨークでは建物内は禁煙が徹底されているが路上ではたばこが吸える。オフィスビルの前ではスモーカーが群れになってたばこを吸っている姿が見られる。その周りはたばこの吸い殻だらけだった。

そのころブルームバーグ市長はニューヨーク市の改革の一つとして、たばこの値段を日本円で1000円を超える価格にした。そしてそれを財源にして市内の清掃事業を始めた。その結果、街中がきれいになっただけでなく、街角でたばこを吸う人も減った。それだけでなく、清掃員の雇用を創出し、ニューヨーク市経済の改善と治安の向上に寄与したと言うことだ。市民には高く評価され強く支持されたようだ。

いままで日本のたばこは安すぎたのだろう。20本で300円、一説によると専売公社時代のJTが、低所得者や子供でも小遣い銭で買えるような価格に抑えたいということで、この価格レベルになったという話もある。なんでも値上げに反対するような人がいるが、私は別に反対しない。生活必需品でもないので、高くなればそれだけに考えて消費するだけの話だ。

しかし、政府は国民の健康改善や医療費の抑制、環境改善などの社会的コストの削減に寄与すると言うが、そんな合理的に計算できない理由を振り回さないで欲しい。まして、消費税の増税が政治的に難しいからその替わりに選挙民の支持を得やすいたばこ税、と言う議論は本末転倒だ。社会福祉財源に使うというのは良いしもっと充実してほしいと思うが、目的税化すると目的を達成したときに減税せざるを得なくなるのでそれと結びつけるのは無責任きわまりない。もっと単純に、「たばこ税を増税します。その効果はよくわかりませんが、財政の改善効果はこれだけ見込めます。その結果、社会福祉はこれだけ充実する予定です。」と素直に提案して欲しいものだ。

でも、タスポは当面使わないことにしようと思う。コンビニや (少なくなったが)たばこ屋さんで買えばすむ。自販機しかないところではあきらめるかもらいたばこで十分。住所や写真など個人情報を提供して、たばこを買うたびに管理されているようで気持ち悪い。なんで「私はたばこを吸います」「どこでいつたばこを買いました」と報告しなければならないのか。たかがたばこに、である。

また、導入の目的が未成年者の喫煙防止だと言うことらしいが、どれだけ効果があるのかわからない。すでに、カードを貸し出したり使い回したりしたケースが報道されている。未成年者が買えないような価格にすることの方が効果は大きいように思う。そんなにたばこを吸って欲しくないのであれば、どんどん値上げをして本当の贅沢品にしてしまったらどうだろう。たばこ税値上げの方が、はるかにスマートな気がする。

私の高校時代はたばこは20本で100円。高校生にとって安いとは言えないが手の届く価格だったのだろう。たばこに興味を持った私は、小遣いでたばこを買うようになった。大事に吸っていたような気がする。いろんな銘柄を試したりした。格好をつけていた面もあっただろう。「今日も元気だたばこがうまい」などと言っていたが、本当にうまいと思っていたかどうかは良く覚えていない。とうとう学校の中で吸っているのを見つかって、短期間だが高校を停学になったこともある。きっと、手の届かない価格だったら、そんなことはしていなかったと思う。

2008-06-17

遅々として進まない我が家の防災対策


災害は忘れる間もなくやってくる?

最近、不幸な自然災害のニュースが、報道について行けないほど続いている。

5月初めのミャンマーのサイクロン被害。
最 初は、何が起こったのかよくわからず、ニュースを見ながらGoogle Earthを見て、低湿地帯(ラングーンと言うらしい)を台風が直撃し、農村地帯に甚大な被害を出し、孤立した地域が多いのだろうということがわかった。 ミャンマーの軍事政権や制憲選挙については良く理解できなかったし、被害者にどれだけ支援が届くかわからないけれども、少しでも届くならと思って赤十字の 募金などに少しずつ応募した。

テレビで見た日本円にして年間4万円の所得で生活しているとい う人々。ミャンマーについてはほとんど知らない。戦中戦後の日本軍兵士の話を描いた「ビルマの竪琴」(ストーリーはほとんど覚えていない)や、アウン・サ ン・スーチーさんの名前ぐらいしか覚えていない国だ。何もできない自分だけれども、ほんの少しの経済援助ができるのはこれぐらいしかないか。

そんなことを考えていると、5月中旬には中国四川の大地震の報道が。
早速、新華社の英文サイトを見るが(英語がよくわからないこともあり)よくわからない。日本から進出している企業にも影響があるかと思い大手小売業や自動車メーカーなどのホームページをいくつか見るが、よくわからない。

チ ベット問題やそれに続く北京五輪の聖火リレーに見る中国の混乱ぶりには少しあきれていたのだが、一転して中国の農村や山岳部の低所得層や支配民族の生活な どがかいま見られるようになって、都市部の市民生活との隔たりがクローズアップされているような気がした。しかし、想像のできない被害のようだ。

そしてその一ヶ月後6月14日(土)、岩手・宮城地震。
朝ご飯のあと、ぼーっとテレビを見ていると「地震警報」の文字が。「岩手県」と書いてあったので、「ああそう」と思っているとすぐに「地震発生」のニューステロップが表れた。
当初のニュース報道では被害報道は少なかったが、時間がたつほど拡大した被害がわかってくる。この日と次の日曜日はテレビとネットでの被害報道に釘付けになってしまった。

経済への影響があるかと思って、この地域での生産設備を持つ企業や小売りチェーンの情報を集めようとしたが、よくわからなかった。
イオン株やトヨタ株を保有しているので、株価への影響も気になる。どうも、土日で一通りの対応を終え、残った企業が週初に対応がずれ込んだだけのようだ。

しかし、被災した市民は、避難所生活が当分続くという。
私 は当時(今も)神奈川県に住んでいたので阪神大震災には遭遇しなかったが、両親は実家で被災。住居などへの直接の被害は少なかったようだが、頻発する余震 で神経を刺激された母親が翌年に(高脂血症ということらしいが)亡くなった。このとき、電話が通じたのは夕方19:30頃だが、パソコン通信と前年から始 まった商用インターネットの情報網でかなりの情報を得た。ネットの普及が被災地以外での情報流通に大きな役割を果たしたように気がする。

少しネットで調べてみると、私が高校生時代の1970年代前半には日本国内でも大規模な自然災害があったようだ。
・1974年5月9日、伊豆半島沖地震、M 6.9、静岡県で最大震度5、死者30人。
・七夕台風、昭和49年台風第8号は1974年7月6日から7月8日にかけて太平洋側を中心とする九州から関東の29都府県下で梅雨前線を刺激して大雨を降らせ、多大な被害を出した、死者145 名。
・1974年9月 多摩川水害、堤防決壊で19戸が流出。
このうち、多摩川水害については、テレビで何度も放映された映像を見てその恐ろしさを感じた覚えがある。そして、数年前に家を建てた両親が、住み家や財産を失われる驚きと恐れを感じたような記憶がある。

自然災害は、さけることができないのだろうが、ある程度自衛できるという。
新聞や雑誌によると、まず、自立のための水と食料、最適な避難場所の確認と確保、雨露をしのぐ設備、・・・、など、たくさんのことを指摘されるが、「どこから手をつけよう」と思うばかり。
重ねて置いたリビングの食器棚や本棚の天井に「突っ張り棒」を設置しろと言われて何年になるだろうか。会社では帰宅支援グッズが配布されたが、会社のビルにいる方が安全かもしれないと思いながら、帰宅ルートも確認していない。
今回も妻と「そろそろ我が家も災害対策が必要やなあ」と会話するだけに終わってしまった。

こんなことを考えているうちに
中国南部で大水害の報道があった。アメリカ中西部の洪水による損害のニュースも飛び込んで来る。
テレビの中で見る出来事が、自分にも降りかかってくる可能性があることは、わかっているのだがなかなか行動できない。こういう自分たちが結果として被害を拡大させるのだろう。
災害は、「忘れた頃にやってくる」と言うことわざがあったが、最近では「忘れる間もなくやってくる」あるいは「ついて行けないうちにやってくる」と思っておこう。

2008-05-15

8267イオン(株)、創業250年を迎えた国内小売り事業は転換点に

8267イオン(株)、創業250年を迎えた国内小売り事業は転換点に、活路は「質」への転換と海外事業で小売業世界トップ10をめざす~~5月15日株主総会

「--イオン、8月21日に純粋持ち株会社に移行を決定--
イオン(株)は15日に株主総会を開催、8月21日に純粋持ち株会社に移行することを正式に決めた。M&Aを繰り返しながら規模を拡大してきた同社だが、連結グ ループ経営による経営の効率化をめざし事業運営とグループの統括機能を分離する。イオンの小売り事業は会社分割後、傘下の新会社イオンリテールに移 す。岡田元也社長は前期に10期ぶりの減益になったことについて「満足の得られる商品と売り場の改革が後手に回っていた」と株主に謝罪。国内小 売業事業は転換点を迎えたとし、これまでの規制緩和を追い風にした規模の拡大から、国内出店を抑制し既存店のてこ入れなどによる質の向上への転換と、中国を中心にアジア各地への出店を強化する方 針を示した。」

新聞記事風に書くと上記のようになるのだろうが、実際の株主として株主総会に出席すると興味深い情報が得られた。 売上高5兆円、持ち分法適用会社を含めると7兆円を超える売上高を誇る国内最大の小売業グループとなったイオン、しかし、利益は大きく伸びることなく前期2008年2月期は増収減益となった。
http://money.quick.co.jp/kabu/stock/account/1_8267/T.html

委 員会設置会社であるため、配当金支払いのお知らせとともに株主総会招集通知が送られてきた。それによると、これまですすめてきたグループ経営改革の最終段 階として、イオン本体の純粋持ち株会社体制への移行について株主総会で決議するという。これまでは郵送するか電子行使していたが、今回は時間が取れそうな ので、株主総会に出席することとした。 株主総会終了後には懇親会が行われる。役員との懇談やグループの各事業の紹介、プライベートブランドの食品の試食なども出来るらしい。懇親会への出席の通知だけ返信した。

3000名の株主を集める幕張メッセ

2001 年以降、「開かれた株主総会」に切り替えるとともに、個人株主を増やすために、株主優待の導入、単元株数を1000株から100株にくくりなおし、1:2 の株式分割、自社株買いや安定配当などをとおして「お客様株主」というコンセプトで個人株主を増やしてきた。株主総会後の懇親会の開催など株主とのコミュ ニケーションを強化してきた。その結果、本社の会議室ではとうてい収容しきれないぐらいの出席者が集まるようになった。

JR 京葉線の海浜幕張駅を降りると10メートルおきぐらいに会場を案内するプラカードを持ったスタッフが立ち、親切に案内してくれる。同時に10数人に対応で きるような会場受付で記入済みの議決権行使書を渡し、首から提げる出席者証と会場の案内図を受け取る。受付左側には、喫煙室とドリンクサービス。たばこを 一服してから会場にはいる。 広大な展示会場にしつらえた演台と前後左右に設けられた7つの大型スクリーン、最後部には記録 用のテレビカメラが2台、会場を埋め尽くす膨大な数の椅子。その椅子にどんどん人が吸い込まれていく。

案内をしてくれた担当スタッフに聞くと3000人以上の出席を見込んでいるとか。ちょっとした音楽コンサートをはるかに超える規模だ。株主総会に対するイメージが変わった。暇な年寄りと機関投資家のアナリ ストなどが出席するのだろうと思っていたが、見渡すとそれらの人だけでなく40~50代の投資家や主婦などが半数近く参加していることに新鮮さを感じた。

ビデオによるわかりやすい事業報告

定 刻の10:00ちょうどに株主総会が開始。総会定足数の報告に続いて、株主総会の議長を務める取締役会議長の野島氏の挨拶と円滑な議事運営に対する注意事 項の説明があった。
開口一番に株価低迷のお詫びがあったのにはためらってしまった。確かに業績期待は少ないが、サブプライム問題など外部要因も大きい。ま た、足下では薄商いながら外国人の買いも増えており、株式市場は明るさを増してきた。業績の向上と株主価値向上についての報告と計画を聞くのが株主総会な ので、最初に謝られたのでは何か落ち度があったのかと考えてしまった。

事業報告は図表を交 えたビデオでの説明。既に送付されている事業報告と同じ内容なのだが、壇上で読み上げられるよりははるかにわかりやすい。連結売上高5兆円にのせたが利益 の伸びはマイナスに転じた。総合スーパー事業で営業収益が減少、専門店事業の米タルボットの低迷、サービス事業のイオンクレジットが法改正により減益に なった。しかし、セグメント別では総合小売り事業に比べデベロッパー事業やサービス事業の利益率の方がはるかに高い。連結で5兆円の売上のうち総合小売り 事業は4兆円の売上だが、連結営業利益1500億円のうち総合小売り事業は690億円にしかすぎず半分にも満たない状況だ。
議事は、監査委員会の報告や剰余金配当など報告事項が終わった。

期待される株主の質の向上

今回の株主総会での決議事項は、純粋持ち株会社に移行するための本社事業の100%子会社への吸収分割契約の承認とそれに伴う定款一部変更、取締役選任の件の3件である。
委 員会設置会社では、事業報告や剰余金処分については取締役会に一任されているため株主総会では報告のみで承認手続きはない。それを認識していない株主もい るようで、隣に座った人もとまどった様子で私に聞くので、「もう配当金は受け取ったでしょう」と簡単に説明させてもらった。

決 議事項については、総会招集通知と一緒に説明資料が送られており事業報告のビデオでも一部説明されていたが、議長によりスクリーンに図表を映し出しながら 丁寧に説明された。その後、質疑に入ったのだが、株主からの質問が決議事項の審議とはあまり関係のないものが多いのに驚いた。これから成果をどう出すかと 言う段階であるにもかかわらず取得したダイエー株の価格低迷に関する経営者への無意味な糾弾や細かなサービスや商品の不備を突くものなど。中には乱暴な言 葉遣いで昔の総会屋気取りの人がいるのにはあきれてしまった。
少なくとも現代の会社経営について基本的な事項を理解しておくだけでなく、議事について適切 に理解し簡潔に発言することが、「開かれた株主総会」に出席する株主の義務だろう。 結局、拍手による決議事項の採択・承認が終わったのは、11:50になった。

2010年には営業利益2500億円、株価3000円を目標


続いて岡田社長から経営方針の説明。こちらもスクリーンに図表を映し出しながら丁寧に説明された。 ま ず前期の決算の背景を簡単に説明しながら、減益決算の反省として「満足の得られる商品と売り場の改革が後手になった」と謝罪した。そして、米タルボットや イオンクレジットの業績悪化の把握が遅れ、2度にわたって業績予想修正を出さざるを得なかったのは失策、と厳しく評価した。

これまで「流通コスト削減」と「消費者代位機能」の実現を目標に、「規模の拡大」と「インフラの整備」の2つの成長戦略で引っ張ってきた。しかし、規制緩 和を追い風にした積極的な出店による規模の拡大は限界が見えてきた。一方、流通網などのインフラはほぼ整ってきた。プライベートブランドによる製造小売り への進化も達成しつつある。売上高5兆円を実現したが収益性や財務効率は低いままだ。

2007年はこれまでの拡大路線の転換点として、今後は、既存店のてこ入れなど獲得した「規模」を「質」へ転換することによる収益力向上と、モータリゼー ションの普及が著しい中国を中心としたアジアへの事業展開により収益の拡大を図り、2010年には売上高5兆8000億円(08年2月期5兆1000億 円)、営業利益2500億円(同1500億円)、純利益1000億円(同440億円)、ROE10%(同4.9%)、株価3000円を目標にすると言う。 純粋持ち株会社への移行により、連結グループ経営の体制が整い、その機能の発揮も期待される。

懇親会に出席できなくて残念

岡田社長の経営方針の説明が終わり、一般の質疑が始まったが、もう既に13:00。次の予定があるので退席せざるを得なかった。残念だ。
懇親会で資本政策や財務効率の向上策、電子マネーなどの個々の事業戦略、個人的な興味のイオン銀行の利便性向上、環境や地域社会などの貢献活動だけでなく様々な社会貢献活動など、店などでは聞けないことをいろいろと聞きたかった。また、別の機会を探すことにしよう。

懇親会に出席しなかったがお土産をくれた。出席した株主のみに対する利益配分になりかねないので、株主優待と同様にどうかと思うのだが、うれしい。日常の買い物に使えるエコバッグに入ったフェアトレードのオーガニックコーヒーとかりんとう、書籍、パンフレットだった。

当面は、hold。下押す局面があればbuy。

筆者は、イオン株式の保有者です。 記事の内容は株主総会およびこれまでに会社から発表された情報を元にしています。見解や意見にわたる部分は筆者個人のもので他の組織などを代表するものではありません。 また、有価証券の売買を勧誘するものではありません。売買にあたってはご自身で判断して下さい。

2008-04-29

改訂中 

改訂中


2008-03-25

3月に入って日本株を大量に買った。

サブプライム問題のおかげで株式相場が全体に安くなり欲しかった銘柄が買えるようになった。
インデックスファンドもタイミングを見て買っている。1月4日、1月16日、1月22日、3月17日と大きく下げた日に小遣いをつぎ込んだ。
そ れに加えて、個別株を順次買った。トヨタ、東レ、コマツのメジャーな銘柄に加え、底値に近いと思われ日経ヴェリタスでも紹介されたハニーズやネツレン、これからも好業績が期待 できそうなアルバック、ファンケルである。ファンケルは妻が商品を使っているので株主優待でも喜んでもらえそうだ。これまで保有しているイオンなども購入 単価を下げるために買い増そうかと考えている。また、投信では調子に乗ってMENAを少し買った。インド株投信も買おうかと思っている。もう我慢が出来な い状態だ。

もっとも、先行きに楽観的な見通しを持っているわけではない。
サブプライム問題の方向が見えたとしてもアメリカ経済の減速懸念やドル安の行方、商品相場の高騰、日本の企業収益の減速懸念など取り巻く環境の見通しは持っていない。しかし、 株価の水準から見て2~3年以上の長期の投資にとって適切な水準だろうという素人の勝手な思いこみである。そんな人が周囲にも何人かいる。

ところで、アメリカを発信源とするサブプライム問題は、金融商品として「リスクを拡散」するために作られた商品をその思惑どうり世界中にばらまかれたことが原因だが、それによって稼いだ連中がアメリカにいる。
住宅金融会社、不動産業者、住宅建設業者、保険会社、投資銀行、金融商品の販売者、金融商品の保険会社、格付け会社、もっといるかもしれない。SECやFBIが捜査に入っているようだ。

これは、いずれはこうなるとわかっていて意図的に作られた問題ではないだろうか。そして、最大の被害者はローンの借り手であるアメリカの低所得者層である。 移民を中心に数百万人を超える借り手が返済に窮して元本が増加したり、安い値段で手放し借金だけが残って生活に破綻を来したり、差し押さえにあって追い出 されて生活の場を失ったりしているという報道もあったような気がする。

サブプライムローンが出現したのは2001年ぐらいだったかと思う。グリーンスパン氏の演説を覚えているような気がする。所得の上昇と不動産価格の上昇をあてにしてステップ金利という数年後に借入金利が上がる設計の無理な住宅ローンを組んで家を買う。いつかの日本と同じようなものだと感じた記憶がある。住宅価格の上昇が頭打ちになったそのころに、不動産バブルを破裂させないように住宅市場をてこ入れするため、低所得者でも住宅を購入できるようにしようという狙いだったのだろう。

その思惑は見事にあたり、数年間は住宅価格は上昇を続けた。家を買うという夢を実現してやると言って、しかも不動産価格は上昇し続けるという幻想を押しつけ、リスク許容度の低い低所得者に無理矢理売りつけたのである。

しかし、購入者が一巡すると需要は頭打ちになるのは当たり前。一転、不動産価格は低下し始める。ローンの契約では数年後から金利が上昇し返済額が増える。返済が滞るとその分は元本に加算される。購入者の所得は増えているわけではない。手放しても価格が下がっているから借金は残る。そして破綻者が増え始めたの が2006年後半ぐらいから。ますます不動産価格が低下し、雪だるま式に破綻者が増えた。

サ ブプライムで稼いだ連中はこうなるかもしれないことをわかっていたのだと思う。リスクを集められるだけかき集めて「リスクを分散する」という美名をつけた 金融商品に仕立て上げ、さんざん稼いだあげくに、この仕組みが破綻する前に世界中に販売した。うまくいった、というところだろう。

リスク許容度の低い購入者を出汁にしたのだから犯罪行為と言っても良いのではないだろうか。日本の金商法で言う適合性の原則というものだ。
SECやFBIの捜査に期待するが、同じようなことを繰り返させないためにも、稼いだ利益をはき出させるぐらいの対応は出来ないのだろうか。また、グリーンスパン前FRB議長の責任もなかったか、誰か示して欲しい。

金 融商品を買った金融機関は儲かりそうだと思って買ったのだから自業自得だ。土地や企業に金をつぎ込んだあげくバブル崩壊で苦しんだ日本の金融機関と同じ だ。とはいっても、アメリカの金融システムの破綻は世界の金融市場に深刻な影響を与える。公的資金の導入などを始めているが時間をかけずに対応して欲し い。

そして、最も重要なことは、一律減税などを始めるようだが、今回ターゲットになった低所得 者層の救出と、増加していると言われている貧困層への所得の再分配など、アメリカの社会福祉政策の充実に期待する。自由競争を維持するための市場主義も結 構だが、その中に低所得者層を引きずり込んだのがサブプライム問題発生の要因のひとつだろう。

自由競争に加われないあるいは 競争に負けた人々は自由競争市場では救えない。弱者救済は社会の安定と持続的な経済成長には不可欠だ。市場主義の進化によって豊かな社会を作ったアメリカ だ。世界の安定と持続的な経済成長のために、今度は、世界に弱者救済のお手本を見せて欲しい。

これで、今回構築した自分の株式ポートフォリオに明るい見通しのひとつが灯る。

2008-03-14

世間には本人確認が出来ない人はたくさんいるだろうに、株券電子化に対応するための口座開設


最近、金融機関の口座を開設していなかったので良く認識していなかったが、「本人確認法」によって金融機関の窓口では大変煩雑なものになっているようである。
本人確認法は、①テロ資金防止、②マネー・ロンダリング防止、③捜査機関による資金トレースを可能にすること、が目的であると認識していた(間違っているかもしれない)が、法律の施行によって目的を超えた形式的な手続きが数多く定義された結果だろう。

私が保佐人(代理権付)になっている父親のタンス株を証券会社の特定口座に入庫することを目的に父名義の口座を開設しようとした。
まず、口座を開設できる支店の問題
父 親の住所は兵庫県西宮市(実際に居住しているのは宝塚市の認知症老人施設、住所の家は現在空き家、これがあとになって最大の問題になるとは思っても見な かった)、私の住所は神奈川県。兵庫県西宮市に居住する人の口座は該当する西宮支店でなければ、開設できない、と言ってきた。理由は、本人の存在を容易に 確認できないから、と言う。
これに対しては、①信託銀行など他の金融機関では受け入れられていること、②代理して管理を行うため保佐人が使いやすい支店が良い、③同じ支店に管理人個人の口座を持っている(だからこの店を選んだ)ので、担当者も管理しやすいだろう、ということで認めてもらった。

次に数多い書類の作成と本人確認書類
・口座開設申込書
  これまでに経験した口座開設申込書と同じであるが、氏名欄全てに「被保佐人XXXX、保佐人XXXX」と2名分の記入とフリガナを求められた。狭い欄に記 入するのは結構大変。代理人ではオンライン取引やカードは申し込めない。銀行ではカードがそのまま使えるか新たに管理人用のカードが発行されたのに。別に 困らないのでそれでよいが。
・証券取引に関するアンケート
 本人に関する証券投資の経験や口座開設の目的を聞くもので、「今回のケースで は不要あるいは無意味だろう、むしろ保佐人の管理方針(家庭裁判所に報告している)を確認する方が重要ではないか」と言ったが、金商法により義務づけられ ていること、形式的なものなので対応してほしいと言うことで記入した。
・本人確認書類として老人保健法医療受給者証
 公的機関が発行するもののひとつとして国民健康保険証が適切という指摘があったが、同様のものであることを確認してOK。
ここまでが本人に関する書類。
 保佐人に関するものとしては、
・(成年後見)登記事項証明書
 これまでどこの金融機関でも必要になったもの。原本の提出を求められるケースが多かったが、コピーで代用された。
 金融機関の窓口で何か手続きをしようとすると提示を求められるケースが多いので、いつも持ち歩いている。
・代理人登録
 口座管理を代理人を定義し、以降の郵送物などを代理人宛に送付するようにするための手続き。
 この手続きは某信託銀行でも同じ手続きがあった。反対に郵便物を代理人に郵送するよう求めても手続きをしてもらえない(郵便の転送で対応しろと言うこと)金融機関の方が多い。
・代理人の本人確認書類
 どんな意味があるのかわからないが複数の書類を求められたため、運転免許証と健康保険証を提示した。

ここまでで既に1時間が経過。
特殊なケースであるようで、ひとつひとつ本部などと確認しながらすすめるので、待ち時間が多い。
しかし、まだ、平和な時間が経過しているので相場の話などをしながら過ごした。

次に、株券の入庫、
これは株券の現物を渡すだけで手続きが進む。取得価格をどうするかと言う問題に関しては、みなし取得価格より券面の裏書きの日付の価格のほうが高かったので、裏書きの日付を採用。現在値より高い価格なので見かけ上評価損を出している状況。一緒に喜んでおしまい。

そして、最後に口座開設の確認と株券入庫の証(預かり証)の発行を求めた。
ところが、事務所に入ったままなかなか担当者が出てこない。
しばらくして窓口に戻った担当者は、
「口座開設の確認の書面を郵送するのだが、配達証明付きで父の住所に送付することになるので、受取人がいないといけない。転送不要で送るので受け取られな いと戻ってくることになるため、本人確認が完全に終わらないことになり、口座開設が完了しない。せっかく全ての書類に記入していただいたのに、どうしま しょう。」という。
父の住所は空き家であることははじめに充分説明したつもりであったが、担当者が本部との確認の中で気が付いたようである。
口座開設者の住所が空き家であるケースや代理人が口座を開設するケースなど同様の事例は多くあるはず、本人確認の目的から、今回のケースで在宅であること まで確認する必要があるか、などいくつかの疑問がでた。反対に口座開設できなければ株券の電子化ができなくなるわけで財産権の侵害につながらないか。

結局、形式的な手続きを押しつける本部の了解は得られなかったようで、「株券の入庫だけで、原則としてこの口座での売買は行わない」「新たな入庫や相続時 の取引には応じる」など、証券口座としては利用しないことを条件に口座開設できるよう支店側で対応すると言うことになって落着。

ここまでで1時間、合計2時間かかったことになる。私は時間があったので良いが、担当者にとっては金にならない(単に口座を作って株券を入庫しただけで、 今後の取引も期待できない)顧客に対し、無駄な時間を使ったようなもの。窓口の対面での手続きの時間ではなく、本部との間での確認作業にほとんどの時間が 使われた。あまりないケースであるとはいえ、形式的な手続きが多すぎるのだろう。

法令遵守は必要なことであるが、法令の目的を理解せずに形式的な事務を設計し、それを遵守することがコンプライアンスだと言うようなケースが最近増えてい るような気がする。良く聞かれる「コンプライアンス上の問題で対応できません」や「コンプライアンス上要求されているのでお願いします」などの言葉。

金商法施行の影響で地銀などで投資信託の販売が大幅に減少したという。手続きが増えたためというが適合性の原則などを理解していれば手続きに振り回される ことはないだろう。現に、大手証券などでは販売額はあまり減っていなかったという。特に金商法はプリンシパルを示しているだけで事例は示されておらず、実 態に即して判断されるわけだから、プリンシパル(立法が求める原則)を理解できない人には難しすぎ判断ができないことになる。もっとも、地銀の場合は、 売ってはいけない人が必要のない人に売ろうとしているわけだからそれで良いのだが。

2008-02-23

今年もまた花粉症

今日(2月23日)、土曜日にもかかわらずある会合のため東京に出てきた。
午後の中途半端な時間なのだが、強風で東海道線のダイヤが乱れていたせいかかなり乗客数は多かった。
暖かいのだが朝から強風が吹き前を向いて歩けないぐらいだった。

そして、東京駅に降り立った瞬間に、突然目のかゆみや鼻水、くしゃみが襲ってきた。
また今年も来たかという感じである。

毎年のことなので、今年も2月に入ってから市販の薬(エーザイ、ハイガード)を飲み始め、知人のアドバイスもありナツメヤシを食べ、鼻の穴に花粉の侵入を防ぐクリーム(フマキラー、アレルシャット)を塗り、来るべき日に備えてきた。
しかし、そんなことは何もしていなかったかのように、症状は襲ってきた。

上野精養軒まで行くのであるが、出来るだけ外気に触れたくないので、タクシー乗り場に駆けつけた。
車の中で目を掻いて鼻をぐしゅぐしゅやっていると、マスクをした運転手さんも、花粉症とのこと。
そして、驚くべき光景が。
日本橋の交差点から東京の東の空を見ると黄色く染まっている。
二人で「あれは花粉だ。東の山の花粉が首都圏制圧を狙っている」と何の根拠もなく意見が一致した。

関東地方ではここ数日暖かくなってきており、花粉が本格的に飛ぶ準備が完了していたのだろう。それが、この強風もあり一気に飛散しているのだ。
今年は例年の2倍以上の花粉か飛散するという予報もあるそうだ。どうせなら、このような機会にまとめて一気に飛散してくれたらよいのだが。

会議の前にも、話題は花粉で持ちきり。北海道や沖縄など全国から参加者が集まっているのだが、その話題に集中するのは主に関東地方の参加者。
地方独特の現象なのだろうか。私が発症した10数年前ぐらいから花粉症患者は増加しているように感じる。周囲の人と同じ悩みを共有する連帯感みたいなものを感じる。
毎日、天気予報で花粉の飛散量の予想が報じられる。それに一喜一憂する日本人という新たな国民性が生まれたようだ。

2008-02-22

日本株は今が買い時?

澤上さんは「日本株は今が買い時、個人投資家はすぐに行動すべき」とセミナーで強調した。
ターゲットは国際競争力の高い日本の製造業。

2月20日に赤坂プリンスで行われた日経ヴェリタス創刊記念シンポジウム「投資の時代を生きる」に行ってきた。
澤上篤人氏、「おかねのこねた」の春山昇華氏、生活設計塾の深田晶恵氏と日経の滝田洋一氏の司会でのパネル討論と、ジム・ロジャース氏の講演「2008年グローバル投資のトレンド」の構成で、3月16日創刊の週刊誌「日経ヴェリタス」の宣伝のためのセミナーだ。
「日経ヴェリタス」は毎週日曜日の朝に配達される個人投資家向けの週刊紙(誌ではない)だそうだ。
日経金融新聞と日経公社債情報を1月に廃刊して、新たに創刊されるという。インターネットでも購読者向けに記事などを掲載するそうだ。
見本誌を見てもまだ内容は少なく、今後に期待される部分が大きいが、日経のやることだからそれなりのものにしてくれると期待している。ただし株式の相場表は50音順で使い物にならない。ミクロの数字は載っているがマクロの数字が無く不便、など不満はある。
私が愛用している週刊東洋経済、オール投資、東洋経済オンラインをひとつにしたようなものにしてほしい。また追加費用がかかっても会社情報(四季報)をオンラインにして、随時アップデートしてほしい。出来るだけ多くの個別銘柄の解説記事などもほしい。

さて、セミナーだが、「賢明な投資とは」を主題に滝田氏の司会で始まった。
澤上氏は、「長期投資の最高のタイミング、個人投資家が動くべき時」、
春山氏は、「証券化バブルは信頼を失った、今年春~10月の間にボトムをつける、5月連休明けの可能性が高い」、
深田氏は、「今回のこと(サブプライム問題の影響による暴落)であわてている人(個人投資家)はいない」
と、応援演説を聞いたような気がした。
ジム・ロジャース氏は、いつもの内容と変わらず、あまり面白みがなかった。しかし、まだコモディティに注目しミューチャルファンドをとおした投資が有効で、2020年までは強気相場が続く、という見通しにはいつもながら説得力があった。
このセミナーのような内容をヴェリタス紙面で毎週展開してくれたら面白い。

目先は日本株の安値を拾っていくことにしよう。
世界的な金利低下が予想される中、債券ファンドの組入を増やそうかと思っていたが、ドル安がどこまで進むか不透明なこともあり、しばらく、見送る。

ついでに、
「カンブリア宮殿」に株価効果があるそうな。

大和総研のクオンツアナリスト吉野さんのレポートを読んだ。
「サザエさんと株価の関係」を読んで以降、面白い話題がないかレポートを注目しているのだが少々難しい。今回はいつも気に入って見ているテレビ番組との関係だったので、読んでみた。
結論から言うと、相場は放映される月曜日まで上げ、放送されてからいったん下げるが、木曜日ぐらいからまた上げに転ずるということ。(TOPIXと比較して)

たしかに、経営者や企業のポジティブな面を取り上げてトップ自らが話すので、説得力がある。できの良い投資家説明会のようなものなのだ。番組の予告で株が買われ、放映されると利食い売りが出て、それを見た長期の投資家が拾い始めるというところか。しばらく観察してみよう。

2008-02-17

久しぶりにモーツァルトの音楽を聴いたような気がする

今日(2月17日(日))、私が所属する弦楽合奏団(最近は室内管弦楽団として2管編成の曲も演奏)の演奏会だった。
プログラムは、
 レスピーギ 「リュートのための古代舞曲とアリア」第3組曲
 モーツァルト 交響曲第29番
 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番
この前に、このオーケストラの団員を養成する目的のヴァイオリン教室の演奏があった。
私も10年少し前にチェロ教室の一員として舞台にのった懐かしい記憶がよみがえってきた。

チェロ歴は10年を超えるのに、普段練習しないからなかなかまともに弾けない。
特にレスピーギは楽譜の3割程度しか音を出していないのではないだろうか。
音を出していても楽譜にないリズムや音程がたくさんでていたような気がする。
(終了後、落とした音が足下を覆い尽くしていたような気がする。)
このオーケストラのいいところは私のような奏者もステージにのせてもらえること。
弦の各パートのトップにプロの先生を置き、普段からその先生について練習して合奏能力を高めていくことに特徴がある。先生の背中を見て合わせられるところを弾いていると、合奏できたような気がするところがいいのだ。
しかし、本当によく練習をして本番に望んでいる人もたくさんいる。どんどん差が付くばかりだ、と思っても、普段はなかなか練習できない(しない?)。中高年対策(もともとはホルン吹きでまだ現役)として始めたチェロだが、このままでは間に合わないような気がしてきた。

今日の演奏は、モーツァルトのシンフォニーは楽しかった。ただ、弾けるところが多かった、と言うぐらいだが、後ろのコントラバスとトップのリードについて行くと自然と弾けたような気がした。
圧巻は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲。ソロは田口美里。以前に練習に合わせに来たときは上手な子だなと思っただけだが、昨日のゲネプロでは遠慮がちながら美しい音で伸びやかなモーツァルトを予感させた。
今日の本番での演奏は本当に素晴らしかった。自分の音が休みの時だけでなく、弾きながらも聴き入ってしまった。彼女の音楽に引き込まれるような気がした。
美しく伸びやかな素直なメロディで、「モーツァルトはこれやで!」と思ってしまった。久しぶりにモーツァルトの音楽を聴いたような気がする。「田口美里」覚えておこう。

おまけだが、この演奏会に楽しみがもう一つ。入場料を補助犬協会に寄付する関係で、補助犬(介助犬、盲導犬)が会場にプロモーションのために来場し、ホワイエ(ロビー)でお客さんに愛想を振りまく。2匹来るのだが、それがまたかわいい。ハーネスをつけていない補助犬は甘えるのが好きで来場者の大人気。出演者の特権で開場前に犬たちと遊び、グッズを買いまくり。毎年キーホルダーや人形だったのが、今年はハンカチと石けんも加わった。自分には犬の刺繍が入ったハンカチと、先日バレンタインの義理チョコ(世話チョコと言っていたが)のお返しにハンカチと石けんのセットを買った。
スタッフの人たちの話では、補助犬は、まだまだ必要な人たちに行き渡る状況にはないという。自分が何ができるか解らないが、少しでも力になりたいと思った。

2008-02-15

至福の時--野原みどりリサイタル

「至福の時」とは、こういうモノなのか。
シューベルトのピアノソナタを聴いて感じた。
今までイメージしていたシューベルトとは全く違った音楽だった。

2008年2月14日(木)19:00~21:15
浜離宮朝日ホール
野原みどり シューベルト・ソナタの世界~ウォールナット・スタンウェイの音色で~
 ピアノソナタ 第13番
 ピアノソナタ 第14番
 ピアノソナタ 第21番
(アンコール)即興曲(番号は忘れた)2曲

軽やかな音からふくよかな音まで様々の音色で繰り返しの多いシューベルトの長い曲を紡いでいく。
豊かなひびきの中からクリアなリズムとメロディが優しく降り注いでくる。
決して主張する音でもなく押しつけるようなストレートな音でもない。
そしてそれらの音が余すところなく自然に私の体を通り抜けるような快感。
飽きることもなく、必要以上に高揚することもなく、自然と音楽に浸ることができる。
そんな時間を過ごさせてもらった。
これこそ「至福の時間」。野原みどりさんのリサイタル。

ステージ上のウォールナット・スタンウェイは背景にとけ込んで存在を主張しない。
ピアニストのみどりさんは指先からあるいは体全体で何かのメッセージをそのピアノに伝えようとしているように見える。どういう仕組みかよくわからないが楽器とホールの特徴と性能をみどりさんが最大限に引き出したのだろう。

終了後、ロビーで野原武伸さんとお会いした。しかし、この感動をどうやって伝えればよいかわからず、ただ「ありがとうございます。」のご挨拶だけに終わってしまった。

2008-02-10

我が家の今日の夕食は、二人前フルコースで1300円、小食中年夫婦二人の満足食生活

今日は、午後から私は来週の演奏会に向けてのホール練習。嫁はんは知り合いのコンサートに出演。
嫁はんから「晩ご飯買うといて」といわれていつもの近所のジャスコへ。

買ったのは、エースコックとイオンPBの「春雨スープ」1個99円、メインディッシュに「レディ・ミール」400円弱、デザートに森永の杏仁豆腐と千疋屋のフルーツコンポート、締めて1300円、一人前650円。駐車券にスタンプを押してもらえるか?と一瞬不安。

「春雨スープ」、いままで春雨を軽く見ていたが意外にうまい。私が食べたのは担々麺味。
エースコックのブランドのパッケージとイオンのトップバリュのブランドのパッケージと同じ値段だったのが意外だったが、99円と思うとおいしすぎる。
「レディ・ミール」は小食の中年夫婦にはちょうど良い量。五穀米ごはんと鶏のあんかけはうまかった。つけあわせに季節はずれのカボチャが多いのは冷凍食品 ならではか。これも意外で楽しい。嫁はんはスパゲティの入った方を食べたがうまそうだった。デザートはこれから風呂上がりに食べようと思う。

私たちの場合は、格差でも逆資産効果でもないが、この値段でこれだけ豊かな食生活ができるのはなぜだろう。
少なくとも倍ぐらいは金を出してもいいと思ってしまう。
こんな値段を実現できるから、中国製などの食品の品質低下を招いているのかとも思ってしまう。

私はイオン株オーナーですが、決してイオン株の購入を勧めているわけではありません。
イオン株主になると株主優待で現金での買い物で3%のキャッシュバックを受けられます。
ジャスコをメイン・スーパーにしている私にとって高配当・高優待利回りになります。

当面、イオン株は保有し続けようと思います。そこそこ値上がりして上場来高値に近づくまで。

協調した対策を出せなかったことはネガティブな材料--G7共同声明

久しぶりに日曜日に新聞を読んだ。普段は休日には新聞を読まない。読むのは平日の朝の電車の中。
G7の共同声明の中で何か材料になるモノはないか探してみた。

「世界経済はより不確実な環境に直面しているが、基礎的条件は引き続き堅固」
いまさらこんなコンセンサスは不要。基礎的条件(経済ファンダメンタルズ?)って何だろう。

「個別あるいは協調して適切な行動を取る」
こんな当たり前のことが、なぜ声明になるのか?
もし、具体的なことが話し合われたが、まとまらなかったと言うことであれば、それは何かを示して欲しかった。

「財務基盤が弱まっている金融機関の迅速な資本増強を促す」
政府系ファンドなどによる資金供給が迅速に行われているが、まだまだ足りないと言うことか。

証券化商品の評価価格の情報開示」
市場価格が付かない(つけられない)ことが問題となったのではないだろうか。
本当に適切な開示を迅速にできるのだろうか。
格付け会社の課題は忘れられたのだろうか。

「人民元の実効為替レートの上昇を促す」
欧州や米国経済にとって良いのだろうが、必要以上に中国の成長を阻害する要因にならなければよいが。
続くのはインドルピーやルーブルと言うことか。
デカップリング論が後退してしまった今は、その足を引っ張ることにならないことを祈る。

要するに、自分たちでできることは少ない、世界経済におけるG7のウエートが低下していると言うことか。結局、欧米金融機関の資本増強やクレジット市場への新マネー流入は、新興国やオイル産油国 頼み。そのためにも金融機関のディスクローズを進めて、そうしたマネーが流入しやすい環境を整備することが必要なのだろう。
額賀福志郎財務相については議長として、日本の立場をふまえて、いくつかの提言を積極的に行っていたようで好感が持てる。

金融市場に対して、G7が大きなインパクトを与えるものではないようだ。株式市場に期待していた参加者がいるとすれば、失望売りを誘う可能性がある。短期的な景気の減速が示唆されているように思う。株売りなら債券買い。それも米国債、欧州債。人民元上昇なら中国株売り。ドル/円は見方が難しいが106-108円を予想する向きが多いようなので、105円台に入れば買い始めても良いか。

2008-02-07

経済ファンダメンタルズとは何か?

 ロイターによると9日に東京で開催されるG7の声明は、世界経済について「一段と課題が多く不透明な環境にある」としながらも「経済ファンダメンタルズは依然として底堅い」と指摘するそうだ。その横で英中銀は政策金利を0.25%ポイント引き下げ5.25%にすることを決定した。今後も段階的に金利を引き下げる可能性が高く、年内に4.5%まで、来年上半期中に4.0%まで引き下げられるだろう、と言うことだ。景気下振れリスクと物価の大幅な上振れリスクへの対応が難しいらしい。

 ロンドン駐在の知り合いの話ではイギリスの物価高騰は激しく、市民生活が日に日に不安になっているという。地下鉄の一区間が(為替レートの影響もあるだろうが)日本円にして1000円を超えるという。かたやECBはインフレ率はあまり上昇していないとして政策金利を現行の4.0%のまま据え置いた。英政策金利はまだまだ高いと言うことだろうか。

 米国に代表される世界的な景気下振れリスクが、米国を発症源としたサブプライム問題の影響による信用収縮の影響が大きいとすると、少しぐらい金利を下げたぐらいでは回避できないのではないだろうか。信用力が低くなった借り手に見合った高金利で金を貸せなくなるため、より多くの破綻を招くことになりかねない。そして、その大きさが見えない。
世界同時株安の中で「経済ファンダメンタル」がどこにあるか見えない。

 このような状況で「経済ファンダメンタルズは依然として底堅い」と言えるのか。
 原因を作ったのは全てとは言わないが米国であると思う。自国のリスクを分散する目的でリスクを世界中に拡散させ、モノラインに問題を矮小化させているようにしか見えない。米国民にばらまき減税で消費を喚起しようとするのは勝手だが、世界的な信用収縮による景気後退と原油高に代表される物価高騰に責任を持ってもらいたいモノだ。

 政府の埋蔵金で米国債をしこたま購入している日本政府も明確にものを言って欲しい。 
 で、個人投資家としては、世界的な金利低下に拍手して米国債や欧州債の投信でも買っておこうかと思う。適当な投信を探してみよう。デカップリング論も後退しているので新興国債券も少し混ぜて。

2008-02-06

続く世界同時株安、下げもまた楽しみ--今日(2月6日)の株式市場

 「米景気後退懸念で今年2番目の下げ幅」(QUICK MoneyLife)、日経平均は前日比646円26銭(4.70%)安の1万3099円24銭、前日のNY市場で今年最大の 下げとなったため、地球を一周して東京市場でも大幅な下げとなった、と言うことらしい。オリックスなど業績予想を下方修正した銘柄も足を引っ張ったよう だ。米景気後退懸念やサブプライム問題への不安が強まり世界同時株安が再び進行している。
 しかし、相場の下げは投資家にとって悪いことだけではない。見方を変えればマーケット全体に引っ張られて不当に安い価格をつけている銘柄を買えるバーゲンセールでもある。また、過去に高値で買った銘柄を安値で買い増して平均単価を下げることも出来る。
 そして、この時期にメリットがあるのは、配当取りに使うこと。高配当銘柄を安く買うと配当利回りが高くなる。3月決算の株主確定日までに短期間で仕入れる好機だ。

 しかし、先行きはどう読めばいいのだろう。
 米景気悪化は定説のように言われるようになったし、サブプライムに続くモノライン問題は底が見えてこないらしい。投資家のリスク許容度の低下は止まらず、まだ世界中の株が売られるというのか。
日経平均で「12000円を割り込むことはない」「上半期には14000円から15000円に回復する」と言うアナリストもいるようだが、今売られている原因がなくなるメドが見えないのに信用できない。企業の業績予想も出始めているが、どうも減速感があるようだ。

 個人投資家はどうしたらいいのだろう。
 まだ下げるかもしれないが、欲しくてたまらない銘柄をそろりと買い始めるのか。底値に近い高配当銘柄を探して配当取りまでの短期のギャンブルに挑むか。下 げたときに少しずつインデックスを買っておくか。それとも全部投げ出して利益確定あるいは損失確定させておいて、底を待つか。
 やはり、これ以上のリスクは取りたくないので、おとなしくしていて、直近の安値(1月22日の日経平均で12500円)を下回るような下げがあったときに少しずつTOPIXを買い増すことにしよう。

2008-02-05

銀行からギャンブルのすすめ?--外貨定期預金キャンペーン--

 ある銀行から久しぶりに外貨定期預金のキャンペーンの案内が来た。
 米ドルで3ヶ月物5.5%(年率、税引き前)、1ヶ月物11.52%(同)で、他の銀行に比べて決して高いわけではない。
 こういうのに引っかかる人たちはどれだけいるのだろうか?
 高い金を出して新聞に広告も出していた位だからそれなりにいるのだろう。
 まして、円高に振れているこの時期(107円前後)だから、円安を読んでいるのだろうか。
 場口銭の高いギャンブルをすすめられているような気がしてしまう。

 1万ドルで1ヶ月物を買っても利息は96ドル。円投/円転が前提になっているので、円に直すと107円で相場が変わらなかったとしたら、手数料(片道1円)を取られて税金(20%)を引かれると、1万円以上損する計算になる。少しでも利益を出そうとするとドルは108円50銭ぐらいまで上がってもらわなければ計算が合わない。損益分岐点は1円以上のドル高と言うことになる。
 まして、1ヶ月物で11.52%
(年率、税引き前)を実現しようとすると109円と2円高くならなければ実現しない。確かに1円2円簡単に動いてしまうマーケットであるが、1ヶ月でこれを当てるのは至難の業だろう。

 金商法の影響でリスクと手数料についてはひととおりのことを書いてあるが、損益分岐点を示したのは見たことがない。これではルールを教えないでギャンブルに引きずり込もうとしているようにしか見えない。消費者が儲けようが損をしようが、銀行は為替手数料分(場口銭)は確実に儲かる。

 損益分岐点を示し、マーケットの見通しを述べたうえで、あなたも参加しませんか?、と誘ってほしいものだ。
 あるいは、円金利に比べた高金利を見せて引きずり込もうとするなら、「1週間物で50%」などと驚くようなキャンペーンをやってみてほしい。こうなるとFX(外為証拠金取引)の方が平和に見える。

開設にあたって

何度かブログを立ち上げては閉じてきたが、
久米信行氏の以下の記事を見て、もう一度始めることにした。
http://www.nikkeibp.co.jp/news/it08q1/560302/

人に読んでもらうことは必要以上に意識せず、日々感じたことや興味深い出来事、
何かのアイデアを思いついたこと、などを備忘録的に綴っていく。

分野は問わないことにした。
音楽のこと、投資に関すること、経済に関すること、読んだ本に関すること、・・・

「風ぐるま 風が吹くまで 昼寝かな」は、私の好きな言葉。
城山三郎の小説「落日燃ゆ」の中で、戦前の文人首相広田弘毅が言った言葉。
外交官の広田弘毅は、日中関係/日ロ関係が険悪になっているなかで、閑職のオランダ公使を命ぜられた。
「自ら求めず」をモットーにしている広田弘毅はこの言葉を残してオランダに赴任し、次のポストを待つことにした。
その後、風が吹いて首相にまでなったが、最後はただ一人の文人のA級戦犯として米軍に処刑された。

とっくに折り返し点を過ぎた自分のサラリーマン生活を振り返ると、決して重要な仕事をやっていたわけではないが、昼寝をする間はほとんど無かったように思う。
しかし、会社や周囲の人の期待に応えられたかというと、必ずしもそうでもない。結局「風が吹いたら 空回り」だったのだ。

サイトの紹介
茅ヶ崎交響楽団
http://www.asahi-net.or.jp/~NQ2K-HMD/cso/index.html
QUICK MoneyLife
http://money.quick.co.jp/